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中村高等学校
出典:あばさー
中村高等学校
(なかむらこうとうがっこう)

東京都 江東区 / 清澄白河駅 /私立 / 女子校

口コミ投稿

偏差値:54 - 57

口コミ: ★★★☆☆

3.35

(15)

中村高等学校 インタビュー

中村高等学校インタビュー 素直さと面倒見のよさは変わらずに、進化を続ける女子校です
関口佳代先生:数学科、渡部望先生:保健体育科、大場寛朗先生:地理歴史・公民・社会科
更新日:2025年5月
中村中学校・高等学校の先生になったいきさつを教えてください。
写真1
左から渡部先生、大場先生、関口先生
【渡部先生】 私は新卒で入り、教員歴は今年4年目になります。中村での勤務を希望した理由は、私自身が中高一貫の女子校出身だったことが大きいです。あまり大きな声ではいえないのですが、私は中学では素行の良い生徒とは言えませんでした。でも人間的に尊敬できる恩師に出会い、心を入れ替えたんです。女子だけという気のおけなさ、そして「良いときも、良くないときも、自分の成長を先生がずっと見ていてくれる」という安心感は、中高一貫の女子校ならではだと思います。私も恩師のような教師になりたいと思い、日々精進しています。

【大場先生】 僕は大学卒業後6年ほど、私立、公立、共学、男子校、といくつかの学校で教えてきて、次は女子校か、と思っていた時に、たまたま御縁をいただきました。中村5年目です。地元が比較的近いので環境の良さはよくわかっていましたが、勤めてみると想像以上に居心地がよく、最長記録になりました。

【関口先生】 私は、実は卒業生です。大学卒業後に都内の学校で6年勤め、非常勤から専任になった頃に「中村で数学教師の枠が空いた」と直接声を掛けてもらいました。正直、かなり迷いました。母校の教師になったら、恩師が同僚になりますから、今までのように卒業生モードで甘えられなくなったら嫌だなと思って。ギリギリまで悩んだ結果、お受けして、今年で3年目です。
それぞれの教科の指導をする上で、どのようなことを大切にしていますか?
写真2
数学って、問題が解けると楽しくなるんです(関口)
【渡部先生】 強く意識しているのは、「頭を使う授業」です。私は保健体育科の教員ですが、例えばバドミントンの授業だと、最初に教科書通りのコツを教えるのではなく、まずは「どんな形でもいいから、羽(シャトル)を高く飛ばしてみよう」というところから始めます。身体のつくりは一人ひとり個性がありますから、私にとってベストの方法がその生徒に合うとは限りません。それに、どうすれば高く飛ぶのか?を自分で考え、自分の身体で試行錯誤する経験は、どのスポーツにも応用できますし、生き方の視野を広げることにもつながると思っています。

【大場先生】 僕は世界史の研究が専門で、社会科全般を教えています。心がけているのは、「一問一答の授業にはしないこと」ですね。歴史は繰り返すもの。ただ過去の事実として暗記するのではなく、自分だったらどうしたか、と考えるような授業を心がけています。そうやって歴史を自分ごととして考えることで、18歳の主権者になったときに、自分が正しいと思う判断をしてほしい、ということは常に伝えています。といっても堅苦しいものではなく、歴史の人物になりきった寸劇のような授業もしています。その様子を生徒がマンガに描いてくれたときは嬉しかったです(笑)。

【関口先生】 私は中学生を教えているのですが、数学に苦手意識のある子が多いので、少しでも楽しんでもらえるように工夫しています。例えば夏期講習では、計算問題をビンゴゲーム形式にして、「相談しながらでいいから、一問正解したら一マス開けていいよ」というふうに。数学って、問題が解けないから楽しくないのであって、解けると楽しくなるんです。その楽しさをまずは経験してもらいたいと思いながら、やっています。
本文2の下の追加写真
清澄公園を見渡せる7階のコリドール(空中図書館)はとても快適
授業以外で、生徒指導を行う際に大事にしていることを教えてください。
写真3
社会に出てから自分らしく生きていける力を育んでほしい(渡部)
【渡部先生】 教員として責任を持つことは前提とした上で、子ども扱いはせず、一人の大人として誠実に接するように心がけています。交友会(生徒会)の担当教員なので、生徒からの要望を聞く機会も多いですのですが、学校側として対応できない場合も生徒の意見を尊重します。例えば「髪型に関する校則を変えたい」という要望が通らなかったとしても、ただ不可と伝えるのではなく、「状況が変われば通るかもしれないから、必要だと思ったことは諦めずに声をあげていこう」と伝えます。
なぜなら、社会で生きていく強さも身に着けてほしいから。私自身、中高ではのびのびと好き放題にやっていたのですが、大学に入ってから、住み慣れた学校とのギャップに戸惑うことがたくさんありました。安全な環境で守られるだけではなく、社会に出てからもしっかり自分らしく生きていける力を、育んでほしいと願っています。

【大場先生】 僕は「安心」と「自信」を提供していきたいですね。「安心」はまず、どんなことでも相談しやすい雰囲気作りからです。自分が10代だったとき、教師や大人に相談するって、かなり勇気が要る行為でした。ですから、話しかけるハードルを下げるために、自分の個人情報は基本的にすべてオープンにしています。そうすると話のきっかけが増えて、実際に「先生の家のワンちゃん元気?」という会話が始まるのですが、実は進路について悩んでいて、それを打ち開けてくれる生徒もいました。
また、どんな相談事も必ず、その生徒にとってプラスとなるメッセージで返すようにしています。これは学生時代の教職心理学の恩師が、現役のカウンセラーだったことも関係あるかもしれません。昨今の10代はSNSの影響で、僕らの世代以上に自信を失いやすいと感じます。少しでも生徒の「自信」につながる働きかけをしていきたいですね。卒業してからも気軽に遊びに来てもらえたら、何より嬉しいです。

【関口先生】 私は生徒のときから、中村の校風が好きでした。賑やかで活発や子もおとなしい子も、グループでいつもわちゃわちゃしている子も、私のように自分のパーソナルスペースが広いタイプもいますが(笑)、どんな生徒でもお互いを否定することなく、好きなことを自由にやれる学校です。ですから自分も教師として、授業などで関わりがないどの生徒に対しても公平である校風を守っていきたいと思っています。
先生から見て、中村中学校・高等学校の生徒はどのような印象ですか?
写真4
「安心」は、どんなことでも相談しやすい雰囲気作りから(大場)
【渡部先生】 みんな、とっても素直です! ありのままの自分の意見を伝える力がありながら、自分とは違う意見も「そういう意見もあるんだ」と受け止められる生徒がとても多いと思います。

【大場先生】 いろいろな学校を見て来ましたが、飛び抜けてやさしい生徒が多いです。面倒見が良いといいますか、転入生が来たときも、何も言わなくてもみんなで話しかけて、自然に輪に入れるような雰囲気で接していて最初は驚きました。
【関口先生】 物怖じしない、人好きの生徒が多いと思います。新しい先生が来ると、最初の授業は50分間、質問攻めにするんです。住んでいる場所や、趣味や、休日の過ごし方、などなど。私はわりとカッチリした服装をしているせいか、まっさきに休日にどんな服を着ているのかと聞かれました。「小学生の男子みたいな格好をしている」と正直に答えたところ、ぐっと距離が近づいた気がします。そうして仲良くなるという伝統はありますね。私が在学していた頃からずっと。
先生が感じている中村中学校・高等学校の魅力を教えてください。
写真5
【渡部先生】 生徒の主体性を信じて、個性を伸ばす学校だと思います。私は高校2年生の探究コースのクラス担任をしているのですが、探究のテーマも自由度が高いんですよ。素直さは美点ですが、反面、流されやすくなってしまうリスクもあります。そうならないよう、きちんと考えて、判断する力を育むカリキュラムが練られていると感じます。

【大場先生】 清澄公園の絶景を見渡す素晴らしい立地であり、地域のみなさんの下町人情が色濃く残っている環境であることも強く推したいです。また、生徒にとっての学びやすさを第一に考えながら、教師にとっても非常に風通しの良い、開けた学校環境です。例えば職員室の配置もユニークで、通路側に向かっているレイアウトなんですね。だから生徒たちにとっては気軽に質問しやすく、教員同士でも話しかけやすいんです。

【関口先生】 伝統を大切にしながら、新しいこともどんどん取り入れる、変化していくことを恐れない学校だと思います。けれど、先輩が後輩の面倒をよく見てあげる、家族のような親しみ深い雰囲気はずっと変わりません。教師として戻ってきたとき、「人は入れ替わっているのに、なんでこんなに変わらないんだろう」とあたたかい気持ちになりました。私も、後輩たちに「この学校の生徒でよかった」「先生の教え子でよかった」と思ってもらえるよう、精一杯やっていきたいです。


渡部望先生:保健体育科、サッカー部・家庭科部顧問
大場寛朗先生:地理歴史・公民・社会科、吹奏楽部顧問
関口佳代先生:数学科、バレー部・軽音楽部顧問

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