みんなの高校情報TOP   >>  東京都の高校   >>  女子美術大学付属高等学校   >>  インタビュー

女子美術大学付属高等学校
女子美術大学付属高等学校
(じょしびじゅつだいがくふぞくこうとうがっこう)

東京都 杉並区 / 中野富士見町駅 /私立 / 女子校

口コミ投稿

偏差値:54

口コミ: ★★★★☆

4.21

(58)

女子美術大学付属高等学校 インタビュー

女子美術大学付属高等学校インタビュー 「上手さ」のその先へ。自分にしか表現できないものをつくる。
絵画コースN.Kさん/デザインコースR.Kさん/工芸・立体コースC.Kさん
更新日:2026年3月
「作品から放たれる圧倒的な熱量」が、女子美に決めた一番の理由【絵画コースN.Kさん】
写真1
絵画コースN.Kさん
――女子美に入って良かったことは何ですか?
たくさんの作品や生徒から「刺激」を受け、自分ももっと頑張ろうと前向きになれる環境に出会えたことです。女子美を知ったきっかけは、中学生の頃に通っていた図書館で手にした学校案内でした。その年に女子美の文化祭を見学したのですが、当時はコロナ禍で生徒の姿はありませんでした。しかし、校内に展示された膨大な数の作品群から放たれる熱量に圧倒されたのを今でも覚えています。「美術は難しいもの」という先入観がありましたが、そこに並ぶ作品たちはどれも生き生きとしていて、エネルギーに満ちていました。「こんなに賑やかで楽しそうな学校があるんだ」と衝撃を受け、都内の他の美術学校と比較しても、女子美の圧倒的な熱量に惹かれて「絶対にここで学びたい」と受験を決めました。入学してからも、先生との関わりにはすごく助けられています。構図や色で迷って困ったとき、ちょうどいいパズルのピースみたいなヒントをくれるんです。それを素直に受け入れることで、自分の表現がより深いものへと進化していくのを実感できました。

――女子美で得られたことはなんですか?
「自分の中の価値観の変化」と「積極的に挑戦する楽しさ」です。
今回の作品のテーマにも関わっていますが、私はもともと中学3年生まで沖縄で過ごしていました。女子美に入学する前は、身の回りにあった豊かな自然は、自分にとって当たり前で、特に目を留めることもない日常の一部でした。しかし、女子美で美術を学び、多くの感性に触れた後に沖縄へ帰省した際は、これまで見過ごしていた色彩や自然の美しさに心を奪われる自分に気づきました。女子美で学んだからこそ気づけた視点だと思います。また、精神面でも大きな変化がありました。もともと消極的だった私が、行事などの有志活動に「自分もやってみたい」と自然に思えるようになっていて、そうやって前向きになれる環境が、女子美のいいところだと思います。
女子美で過ごした3年間で価値観に大きな変化がありました。【N.Kさん】
写真2
作品タイトル「神アサギ」
――卒業制作「神アサギ」※について詳しく教えてください
入学前まで住んでいた沖縄を題材に描きました。久しぶりに帰省して見慣れた景色と再会したとき、「本当に大切なものを見つけた」気がしたんです。それは自分の中の価値観が大きく変わったことに気づかされた、高校生活で一番衝撃的な体験でした。地元の集落が発展して新しいお店や建物がどんどん増えていく中で、幼少期からずっと変わらずに、静かにそこにあり続けてくれたのが、神様が祀られている「神アサギ」でした。今の私だからこそ気づけた、その「変わらない価値」を形にしたいと思いました。
一番こだわったのは、砂や土を使った素材感です。海で拾った砂を下地に混ぜて表面に凸凹を作り、波を表現しました。先生に「鮮やかでエネルギッシュだね」と言っていただけたときは、そこで生活していたからこその色彩が出せたのかな、と感じて嬉しかったです。
※沖縄本島や周辺離島に主に分布する、集落の守護神を招いて祭祀を行う聖なる小屋

――制作期間を振り返るとどうでしたか?
一番やってよかったと思うのは、「メモ帳を持ち歩いたこと」です。 夏休みに沖縄にいた頃、実はテーマが全く思い浮かびませんでした。でも、空港から自宅に戻る時に書いたメモが、そのまま作品の芯になりました。文字を書くと、その時の気持ちがこもります。スマホのメモよりも、当時の感情を鮮明に思い出せるんです。制作の途中では、計画通りにいかないことも多くて……。長い時間ずっと絵と向き合っていると、だんだん気持ちが沈んでしまうこともあるんです。そんな時、好きな展示会に行くとリフレッシュできるし、先生がお勧めしてくれた画集を見ることで、自分にはなかった視点が見つかったりしました。
本文2の下の追加写真
今の技術で挑む「本気の遊び」が大切な原点を思い出させてくれた。【デザインコースR.Kさん】
写真3
デザインコースR.Kさん
――女子美に入って良かったことは何ですか?
一番は、「自分の好きなことや、向いていることが何なのかを見つけられたこと」です。
中学で女子美を受験をするきっかけとなったのは、小学校6年生の時に参加したワークショップでした。それまでは受験なんて全く考えていなかったんですけど、図工が好きなのを知っていた母が「受けてみたら?」と背中を押してくれて。あの時一歩踏み出して本当に良かったと思っています。女子美のいいところは、大学受験に縛られず、自分のやりたいことに没頭できることです。その中で、自分に何が向いているのか、どんな表現が好きなのかをじっくり見つけることができました。「将来は美術を使って社会に貢献できるような仕事がしたい」という目標が見つかったのも、この学校のおかげです。それから、自分の手で作ったものを、たくさんの人に見てもらえる機会が多いのも本当に恵まれた環境だと思います。

――女子美で得られたことはなんですか?
女子美での6年間を通して、私は「好き」という気持ちが何よりの原動力になることを学びました。最後までやり遂げるには「好きで楽しめる気持ち」が不可欠であり、自分の「好き」を大切にすることが納得のいく制作に繋がると実感しています。また、他者と比較するのではなく、自分の過去を振り返ることで自分らしい表現や強みを見つけられることを知りました。制作中にぶつかる悩みや葛藤は、作品と真剣に向き合っているからこそであり、自分で悩み抜いて答えを見つけるプロセスが、自分を納得させる方法だということも大きな気づきです。
思い出すことは、もう一度その瞬間を生きること。幸せな記憶を作品で残したい。【R.Kさん】
写真4
作品タイトル「maNeT」
――卒業制作「maNeT(マネト)」について詳しく教えてください
タイトルの「maNeT(マネト)」は、ラテン語で「残る」という意味があります。この作品には、変化の多い人生の中で「私が何を残したいのか」という強い思いを込めました。また、技法として取り入れた「点描」から連想される印象派の画家、エドゥアール・マネの名前とも掛けています。描かれている2人の人物は、私と私の妹です。これから先、出会いと別れを繰り返して成長していく中でも、妹や家族との関係だけはずっと変わらないでほしい。そんな願いを、絶えず変化し続ける「海」の景色との対比で表現しました。この風景は、実際に家族旅行で訪れた場所がモデルになっています。「思い出すことは、もう一度その瞬間を生きること」だと私は考えています。だからこそ、大切な人との幸せな記憶を忘れずにいたい。あの日の景色を色鮮やかに、そして美しい形で残したいという思いから、この作品を作りました。


――制作期間を振り返るとどうでしたか?
構図を練る中で、絵では自分より上手い人が必ずいると痛感し、自分らしく「異素材」で勝負しようと決めました。自分の過去の作品を振り返ってみたところ、幼少期に何かの形を別のものに見立てて遊んでいたワクワク感を思い出したんです。子供にしかできない「突拍子もない発想」を持った、あの頃の自分を忘れないような作品を作りたいと考え、子どもの頃に自由な発想で遊んでいたアイロンビーズという素材を選びました。制作中は、「本気の遊び」というイメージで、完成までワクワクしながら進めることができました。また、平面よりも試行錯誤が必要な作品だったため、すぐに先生に相談できたり、友人同士で励まし合えたりする学校の環境が、精神的にも大きな支えになりました。
「うまくなること」よりも大切にしたい、自分自身の表現。【工芸・立体コースC.Kさん】
写真5
工芸立体コースC.Kさん
――女子美に入って良かったことは何ですか?
自分にとって本当に大切な人たちと出会えたことです。女子美には、個性豊かで面白い仲間がたくさん集まっています。ただ楽しくお喋りをするだけでなく、自分が大事にしている価値観や、真剣な話を深く共有できる友人に出会えたことは、私にとって何よりの宝物です。また、先生方との出会いも大きかったです。一方的に教わるだけでなく、自分の考えを広げてくれるような対話を通して、一つひとつの言葉に支えられました。温かく、時には厳しく向き合ってくれる先生方と出会えたことは、本当に幸せなことだと思っています。

――女子美で得られたことはなんですか?
「表面的な上手さにとらわれず、自分の内面と深く向き合う力」です。以前の私は「上手であること」や「評価されること」をすごく重く捉えていました。でも女子美での3年間、特に普段の課題で「良い作品とは何だろう?」と問い続ける中で、技術はあくまで表現の幅を広げる手段の一つに過ぎないと気づきました。もし上手さだけに執着してしまったら、周りもみんな上手くなった時に自分には何も残らなくなってしまう。それよりも「自分は何を伝えたいのか」、そうした目に見えないエネルギーこそが表現において一番大切だと学べたことは、私にとって大きな成長でした。表面的な考えではなく、しっかりと技術と思想を向き合わせることができるようになったと感じています。
抽象的で伝わりにくい形でも、自分の表現が届いたことを実感できて嬉しいです。【C.Kさん】
写真6
作品タイトル「追蹤」
――卒業制作「追蹤(ついしょう)」について詳しく教えてください
題名の「追蹤(ついしょう)」には、過去に思いを馳せたり、執着したりするという意味を込めています。私は高校入学前後で自分自身に大きな変化を感じており、その中で「以前の自分しか持っていなかったもの」を見つめ直したいと考え、過去と現在を比較することを作品の主題にしました。作品のモチーフとして、本棚の「本」を取り入れています。本を読み返すと当時の感情が呼び起こされるように、本棚の羅列を過去の象徴として使いました。ヒラヒラとした部分は本の重なりを表現しており、そこに対照的な「水の動き」のような勢いのある形を組み合わせることで、動きのある「今」という状況を表現しています。素材は工芸用粘土と釉薬を使い、全体を抽象形態で仕上げました。私自身の内面の変化を形にしたものですが、見てくださる方それぞれに「あれみたい」「これみたい」と自由にイメージを膨らませて楽しんでもらえたら嬉しいです。

――制作期間を振り返るとどうでしたか?
最初は具体的な形を考えていたのですが、夏休み明けの面談で先生から「抽象という選択肢はないの?」と言われたことが大きな転機になりました。そこからドローイング(下書き)を繰り返し、納得いくまで自分の内面を見つめ直す作業を続けました。本制作では、粘土が乾燥して壊れてしまったり、焼き上がった後に大きな穴が開いてしまったりとハプニングの連続で、最後まで余裕はありませんでした(笑)。でも、普段からメモや文章で自分の内面を書き留めていたおかげで、迷った時も自分のコンセプトに立ち返ることができました。この期間を通して、「上手くやろう」と気負うよりも、自分自身の表現を探すことの大切さを実感しました。最後は自分一人の力ではなく、家族や友人、そして真剣に向き合ってくださった先生方の支えがあったからこそ、この作品を完成させられたのだと心から感謝しています。

女子美術大学付属高等学校が気になったら!

この学校の最新の情報を学校公式SNSでチェックしよう!

取材に協力していただいた学校
女子美術大学付属高等学校
女子美術大学付属高等学校
「三つの美」 智の美、芸(わざ)の美、心の美
女子美の美術教育は「知性」が「感性」を支えるという考えのもと、中学は義務教育、高校は普通科として、学習面を重視しながら美術の時間を多数確保するカリキュラムを実践しています。さらに、...
この高校への進学を検討している受験生のため、投稿をお願いします!

おすすめのコンテンツ

東京都の偏差値が近い高校

東京都の評判が良い高校

東京都のおすすめコンテンツ

ご利用の際にお読みください

利用規約」を必ずご確認ください。学校の情報やレビュー、偏差値など掲載している全ての情報につきまして、万全を期しておりますが保障はいたしかねます。出願等の際には、必ず各校の公式HPをご確認ください。

高校を探す

みんなの高校情報TOP   >>  東京都の高校   >>  女子美術大学付属高等学校   >>  インタビュー

ランキング

  • 偏差値
  • 口コミ
  • 制服