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日本大学鶴ヶ丘高等学校 インタビュー
安全・安心、居心地のいい環境の中で挑戦を重ね、生涯、成長し続ける人間に日本大学鶴ヶ丘高等学校 校長 寒川 聡 先生
教員の仕事には、授業だけでなく、「生徒指導」や「進路指導」などの校務があるのですが、私はその中の「教務」に長く携わってきました。教務の仕事は学校運営の基礎を担うものといえるでしょう。生徒の出欠席や成績の管理、カリキュラム編成、また行事の割り振りなど、多岐に渡る仕事があり、特に、どのような時間割を組むか、行事にどれだけの時間を割くかは、いわば学校の「顔」ともいえるものです。教務は学校全体を見渡しながら、その「顔」をデザインする重要な役割だと考えて取り組んできました。
学校の改革・革新の目的は、生徒がいかに学校生活を充実させられるかです。本校でも今後、生徒にとって、小さなことから大胆なことまで、革新を積み重ねていきたいと考えています。
この校訓は、前校長との会話や歴代の式辞の中でもたびたび登場し、いかに大切にされてきたかがわかります。そして本校で3年間を過ごした卒業生の脳裏にも、この校訓はしっかりと刻まれているようです。それは、この校訓が学校行事や、また普段の学校生活の中で、常に実践されているからです。
例えば文化祭では、学年のテーマを決めるところから生徒が自主的に行います。「遊園地」というテーマが選ばれたときも、アトラクション作りの設計図や外部業者への依頼、会計など、もちろん教員の確認や指導は入りますが、すべて生徒達が力を出し合って行いました。これはまさに「自主創造」「真剣力行」「和衷協同」でしょう。
また、高校1年生は入学してすぐに2泊3日のオリエンテーションに出かけるのですが、そこで学年主任の用意していた仕掛けも面白いものでした。しおりの最終ページに10個の空欄があり、クラスメートに名前を書きこんでもらうようになっていたんです。すぐに空欄を埋められる生徒もいれば、声をかけそびれてなかなか埋まらない生徒もいる。そのうちに、頑張って埋めようと本人も努力しますし、周囲の生徒も気づいて手助けを始めます。こうした「(自分でも、みんなでも)何とかしよう」という気持ちは、とても大切なものです。
そのほか普段の授業でもペアワークやグループワークを取り入れており、日常的に校訓を実践するチャンスがあるのは素晴らしいことです。
今年度の入学式で、私は生徒に、失敗を恐れず「挑戦」をしてほしいというメッセージを送りました。何か新しいことをしたい、自分の殻を破りたいと思ったら挑戦をするしかありません。自ら考え、懸命に取り組む。たとえ失敗したとしても、その経験は自分の力になりますし、それを見た仲間が必ず助けてくれるはずです。
学校に通う意味は何でしょうか。本校で仲間とともにこの三校訓を実践できる3年間という時間をぜひ大切にしてほしいと思います。
本校が以前から持つ強みとして、多様な海外プログラムに挑戦できることがあります。オーストラリアのブリスベン郊外に20年ほど前から提携している姉妹校があり、そこでの語学研修や短期留学が可能で、2年に1度はオーストラリアの学生が本校に来ます。また、コロナ禍をきっかけに、両校の有志生徒が参加できるオンライン交流「ZoomPal Project」も始めました。
いきなり留学という大きな挑戦をするのは難しいと感じる生徒も少なくありませんが、こうしたオンライン交流や、留学経験者の話を聞ける「留学カフェ」の開催など、小さなステップから始められる仕組みをつくることで、無理のない挑戦を後押しする体制ができています。
また本校は活気のある多彩な部活動も特色ですが、その部活内においても面白い取り組みが見られます。その一つが地域貢献です。アメリカンフットボール部は学校から練習場であるグラウンドまでの移動中、閑静な住宅街のパトロール隊として活躍しています。通行人に挨拶をしたり子供たちに声をかけたりすることで事件の抑止効果があるそうです。これは警視庁に多くの本校卒業生が在籍している縁で始まったもので、他にも演劇部がオレオレ詐欺の注意喚起をする寸劇を高齢者向けに行ったり、情報部が高校生にしかできないネットパトロールを行ったりしています。こうした地域社会との関りの中で、生徒たちは学校だけでは学べない多くのものを得ています。
今後の取り組みとしては、今、企業や大学、政府などにより、高校生を対象にしたコンペやコンテストが多数開催されていますが、そうした情報を積極的に発信し、生徒の興味・関心を引き出していくことも考えています。学問、創作、研究、様々な分野への挑戦は、もちろん大学入試時の強みにもなりますし、もっと長い目で見たときにも生徒の力になるものと考えています。
文系でも数学を3年間勉強しますし、理系でも古典を勉強します。日大付属校から大学への内部進学には「基礎学力到達度テスト」の結果が重要になるのですが、これは高1から高3まで全4回行われます。その全学年で理系・文系を問わず英数国3教科が必須なのです。高3になってから頑張ればいいとか、理系科目だけやっておけばいい、という考えは通用しません。そして受験に家庭科が関係ないとしても、手を抜いていいわけではない。人生を長い目で見たときに高校での学びはすべて重要な力になるというのが本校の考え方です。
「社会に貢献できる人材」を送り出すのも本校の大きな目的ですが、社会に出たとき、誰もがリーダーになるわけではありません。リーダーになってもならなくても、社会を構成する一員になることは重要です。終身雇用制も崩れてきた今の時代に大切なのは、自分の好きなことを、自分の責任において、一生懸命やっていけることではないでしょうか。それが社会貢献になると私は考えています。そしてそれを支えるのは、やはりバランスの良い学びです。
そうした意味で、入試においてもバランスのよさを持つ生徒を受け入れるため、昨年度より、総進・特進両コースの一般入試の日程を2日間から選択できるようにしています。受験生の皆さんには受験の機会が増えますので、ぜひチャレンジしていただければと思います。
高校でのバランスの良い学びは、生涯、成長し続ける姿勢や意欲、力を育てます。その成長し続ける姿こそ、本校の卒業生に受け継がれていってほしいものだと願います。
また、環境は物質的なことばかりではありません。精神的にも生徒を支えるシステムが必要です。最も大切にしたいのは、すべての学年の生徒の情報を学校全体で共有することです。担当の学年、クラスのことだけでなく、1年生でこういうことがあった、というのを全体で共有する。問題を抱えた生徒の情報はもちろん、部活などで活躍した生徒の情報も教員全員で共有する。それによって生徒と教員の距離が縮まり、生徒を何重にも支える仕組みができます。
本校を選んだ理由を質問してみると、「雰囲気が良かった」「自分に合いそうだと思った」という答えが聞かれます。本校の生徒は、挨拶がしっかりでる、制服の着こなしがスマートであるなど基本的な部分に好感が持てる生徒が多く、何事にも一生懸命に取り組む姿勢があります。さらに相手を思いやることで、居心地の良い空間をつくりだしています。このような長年受け継がれてきた環境を大切にしながら、改善を積み重ね、よりよい学校をつくっていきたいと思います。
一度本校に足を運んでいただき、雰囲気を感じてください。そして自分に合うならば、ともにこの学校で新しい生活を始めましょう。
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