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市川高等学校
(いちかわこうとうがっこう)

千葉県 市川市 / 鬼越駅 /私立 / 共学

偏差値
千葉県

2

偏差値:73

口コミ: ★★★★☆

3.73

(130)

市川高等学校 インタビュー

市川高等学校インタビュー 勉強、部活、課外活動…… 生徒が頑張る“居場所”をたくさん提案し、応援してくれる学校です
校長 及川 秀二先生/中学3年 奧山 優さん/高校1年 望月 佳穂さん
※2022年6月インタビュー時のものです。
中高6年間の3つのステージ
写真1
インタビューに応じていただいた、校長の及川先生
――市川中学校・高等学校では、6年間の学びを、生徒の成長に合わせて3つのステージに分けて考えているそうですね。
【及川先生】はい。6年間を2年ずつに分け、それぞれに大きな目標を設定しています。最初の2年間、中1、中2のファーストステージは、勉強の仕方やスケジュール管理を始め、今後の学びや人生の核になる基本的なものの考え方を身につける期間です。スタートでつまずくことのないよう補習なども丁寧に行います。中3からは全生徒がiPadを所持しますが、中1、中2は手書きのスケジュール帳を使うというのもその一環で、これが思考の整理をする土台作りになるからです。
――中3・高1のセカンドステージとは?
【及川先生】ここからは生徒たちが自分で前に進んでいくステージです。「他流試合」と呼んでいるのですが、学内外で多くの中高生が参加できる学びのイベントやコンテストが企画されています。そうした情報を、生徒に向けて洪水のように流し、その中で興味のあるものには積極的にチャレンジするよう支援するのです。ここでの教員側の合言葉は「teachingではなくcoaching」。生徒の前に立つのではなく、後押しをするのが我々の役目になります。
――高2・高3がファイナルステージですね。
【及川先生】いよいよ大学受験を迎える時期で、学校側ももちろん大学受験に向けての後押しをします。ただ、目的は単に合格することではなく、重要なのは大学で何をし、将来どう生きていくか。セカンドステージでの経験の中から自分の将来像をしっかり描き、形にする時期と捉え、学校は具体的な情報を提供し、きめ細かに相談に乗ります。セカンドステージでの経験を活かして推薦で大学合格を手にする生徒も多くいます。
また高2はセカンドステージの総決算的な時期でもあり、本格的な研究・発表に臨んだり、「ビジネスコンテスト」などの「他流試合」で成果を出す生徒も多くいます。
――高校から入学した場合はどうなりますか?
【及川先生】高入生もほぼ同じステージをたどります。ファーストステージについては入学時にすでに身に着けている生徒も多いため、必要最小限のフォローをしながら、セカンドステージに入ります。市川学園で過ごすのは3年間ですが、4年分くらいの濃さで活発に挑戦してくれる生徒が多いですよ。内部進学生もそれに刺激を受け、いい循環が生まれています。
クラス全員が力を発揮する中3の「演劇祭」
写真2
インタビューに応じていただいた、奧山さん、望月さん
――ここからは、中学3年の奧山さん、高校1年の望月さんも一緒に、学校生活の様子や楽しさを語っていただきましょう。ふたりとも、セカンドステージに相当する学年で、まさにさまざまな経験を積んでいるところです。今、力を入れていることは何ですか?
【奧山さん】昨年度から学園祭で中3が「演劇祭」をやるようになりました。クラス単位で演劇公演を行うのですが、脚本の選定から演出、大道具や照明まで全て生徒の手によるもので、私はそこで脚本・演出の仕事を担当しています。もともと小説を読むのが好きで、自分で短編小説を書いたりもしていたので興味が沸いたのですが、やってみると、脚本を決める過程ひとつにしても、みんなのやる気が出る方法など、考えることがたくさんありました。予算やスケジュール管理をやってくれるクラス責任者とも随分議論を重ねています。
【望月さん】去年、私はそのクラス責任者の方の立場でした。「予算がオーバーしたんじゃないか疑惑」とか、負担の偏りの問題など、こちらはこちらで問題が山積み。メンタルが強くなりました(笑)。
【奧山さん】演劇の良さは、クラス全員に役割があるところ。クラス責任者はマネージメント能力が必要だし、他にも役者、舞台装置作りなどそれぞれ求められる能力が違います。一人ひとりの得意分野を発揮できるのが面白さだと気づきました。
【望月さん】大変なら大変で得るものもやはり大きいんですよね。高1の今年は、演劇祭のような学校で決められた枠組みはないのですが、自分たちで学年委員会を立ち上げて、クラス展示の「クオリティ」を上げるサポート体制を作り、私はそこで実行委員長をしています。
【及川先生】中3の「演劇祭」は学校が仕掛けたものですが、そこで主体的に動くことを学んで、さらに一歩先に進んでくれるのは嬉しいですね。望月さんたちが「クオリティ」に着目してくれたことも頼もしいです。そして奧山さんの言った通り、演劇をやる狙いはが全員が何かしらの役割を担ってひとつのものを作ること。実はもう一つ、狙いがあるのですが、これは体験してのお楽しみということで(笑)
本文2の下の追加写真
演劇祭の様子
参加は自由。兼部もあり。広い敷地では、さまざまな部活動も盛ん
写真3
2022年の応援部の活動の様子
――望月さんが今、力を入れていることは何ですか?
【望月さん】今は部活です。応援部に所属してチアダンスをやっているのですが、ダンスドリル選手権の全国大会出場が決まり、それに向けて頑張っているところです。
【及川先生】チアは結構ハードだけど、皆さんとても熱心に頑張っている部ですね。関東大会で中学生が1位、高校生が2位。素晴らしい成績でした。
【奧山さん】放課後、ラウンジで勉強していると、声がすごく聞こえてきます(笑)
【望月さん】練習は週5回あるのですが、私は学園祭の委員や学級委員もやっているため会議などが多く、すべての練習に参加するのが難しいので、みんなからなるべく遅れないように、足を引っ張らないようにと必死です。
――そんな素晴らしい成績をあげている部でも、いわゆる「ブラック部活」にならず、いろいろな参加の仕方ができるんですね。
【望月さん】そうですね。先生方が「二兎追え、三兎追え」と言って、部活も委員会も勉強も課外活動も、いろんなことに挑戦するようにと応援してくれるので、学校全体にそういう雰囲気があると思います。
【奧山さん】逆に、何かひとつのことに打ち込む人もいますよね。ひとつに集中して最高の結果を残したいという人もいれば、幅広い見識を得るためにさまざまなことにチャレンジする人もいる。取り組み方も人それぞれでいいという風潮がいいなと思います。
【及川先生】奥山君は今、部活は何をやっているの?
【奧山さん】もともと中学の硬式テニス部だったのですが、夏に引退して、それからは軽音楽部でバンドを組んで練習しています。高校でもテニスは続けるので、兼部になりますね。軽音は今のところ週に1回くらいなので、他の日は課外活動に充てるなどしています。
コンテストやワークショップなどの課外活動を推奨! 学校の外で学びを広げるチャンス
写真4
2021年科学の甲子園に参加!
――課外活動、校長先生の言う「他流試合」ですね。おふたりはどんなことをしているのですか?
【奧山さん】実はファーストステージの段階から課外活動の情報は入ってきていたので、中2の時から「科学の甲子園ジュニア」に参加していました。そこで一緒に活動した友達と、高1になったら「ビジネスグランプリ」に出ようと決めていて、今のうちから勉強を始めようと言っています。あとは円・ドル相場の予想を競う「学生対抗円ダービー」をやっていた仲間と「日経STOCKリーグ」という金融・経済学習コンテストに参加することにし、勉強を始めたところです。
【望月さん】いいね! 中学生のうちにできるだけやっておくといいと思う。高校生になると結構勉強も難しくなっちゃうから、時間のある中学生のうちにいろいろ始めるのはすごくいいと思います。私も去年は、慶応義塾大学の「ジュニアドクター育成塾」や、「TOPPA」というオンラインのリーダー養成プログラム、中高生が世界のさまざまな課題解決に挑戦する「キリン・スクール・チャレンジ」など、たくさんの課外活動に参加しました。
【及川先生】授業や受験勉強というのはいわば知識をため込む時間。市川の生徒は授業を一生懸命聞いてくれるのですが、学んだことは使わなければ意味がない。課外活動は受験勉強という枠組みを超えた学びの場です。そこにチャレンジして、自分が学んだことをぶつけてみると、何倍にもなって返ってくるんです。
【望月さん】ジュニアドクター育成塾には、いろいろな学校から選考を経て集まった小5から中3の40名程が参加していたのですが、小学生でも自分の意見をしっかり言うので驚きました。私は市川中学校でいろんな人に出会い、みんなそれぞれ個性的で魅力的なことに刺激を受けたのですが、学外に出ればさらの多くの人に出会えるんですね。課外活動のチャンスを大事にしようと思いました。
【奧山さん】先生方もいろいろサポートしてくれますし、何よりまだ学生なのだから、うまくいかなかったり、失敗したりしてもいい。だから恐れずにチャレンジできます。
【及川先生】一番大事なのは、最初の一歩を踏み出す勇気かもしれませんね。他流試合は行けばきっと楽しいのですが、勇気が出ない場合もあるでしょう。ただ、最近の生徒はふたりのように、その勇気を持ってくれているので頼もしい限りです。
教科書プラスアルファの充実した授業
写真5
――学校の授業は楽しいですか?
【奧山さん】楽しいですよ! わかりやすいですし、教科書だけではなく、新しい視点というものを学べると思います。例えば数学では、参考書にも解法は2種類くらいしか載っていないのですが、先生の解き方や仲間の解き方で別のアプローチに気がついたり。私の大好きな数学の先生は、まだ論文にも載っていないような問題までやらせようとします。
【望月さん】その先生は私も去年教わりました(笑) その先生も含め、市川は先生自身が「好き」を極めた方が多い印象ですね。数学で言えば、受験対策ではなく、「数学」そのものを教えてくれるような…
【及川先生】市川の先生たちには、学問の楽しさや本質を教えたいという願望がありますね。大学受験だけを考えると、数学も世界史も古典もすべて暗記ものになってしまいますが、そうではないですよね。その数学の先生は、学生時代に数学史を学んでいた方で、ただ解法パターンを教えるのではなく、その解法の生まれた背景から教えようとしています。そんな授業ができるのも、それを楽しめる生徒がいるからこそ、ですが。
【望月さん】私は「何で数学を勉強しなきゃいけないんですか?」と聞きに行ったことがあるんです(笑) そうしたら、「世の中の問題って解決できるものばかりじゃないでしょ。解決できないことの方が多いでしょ。それをいかにして解くかってことが重要だから、その力を数学でつけるべきなんだよ」と言われて、なるほどと思いました。
【奧山さん】私は「公式は覚えるんじゃなくて、問題を解く中で証明していけば大丈夫」って言われたのが心に残っています。本質を見ることが重要で、公式はその本質を楽に表したり覚えたりするためにできたものなんだなと思いました。本質を見る重要性というのは他の教科にも通じることで、それを学べてよかったなと思います。
一人ひとりがいろんな“居場所”を見つけられるのが市川の魅力
写真6
――では最後に、市川中学・高等学校の魅力を教えてください。
【奧山さん】まず授業が面白い、そしてそれを一緒に受ける仲間たちからの刺激もとても大きい、さらに、課外活動でさまざまなコンテストなどを先生がすすめてくださるので、積極的にチャレンジすることができます。何をやるにしても、先生方が生徒一人ひとりにあった方法でサポートしてくれるという安心感もあります。
【望月さん】ほとんど言われちゃった(笑) 私も市川に来てよかったと思うのは、やっぱり仲間と先生ですね。中1の時に反発して絶縁状態くらいにまでなった友達とも、4年目の今はお互い成長していい仲間になったり。いい人間関係に巡り合えます。また、委員会や部活、課外活動など、生徒が活躍できる場、居場所を先生方がたくさん提案して、サポートしてくださる。自分なりの頑張る道がいろいろ見える、そこが素晴らしいところだと思います。
【及川先生】ふたりのような生徒が、また後輩たちの刺激にもなっていくんですよね。課外活動を含め、学校生活を積極的に楽しむ先輩の姿を見て、いつの間にか「自分もチャレンジしてみよう」という気持ちが生まれる。大学受験も同じで、先輩たちが普通に東大を受けている姿を見ると「自分も」と思い始めます。学校って、そういう「渦」のようなもので、そこに巻き込まれながら「じゃあ自分はこういうことをしてみよう」と道を見つけていく。市川はそういう先輩たちのロールモデルも多い学校です。
【望月さん】先日もOBが世界中から参加するZOOMでのキャリアセミナーがあったのですが、先輩方が本当にいろんな職種についていて、そういう方々が大学をどうやって選んだのかなど、貴重なお話を聞くことができました。OBだととても身近に感じられて、質問もしやすく、参考になりました。次はぜひ対面でやってください!

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取材に協力していただいた学校
市川高等学校
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