安田学園中学校インタビュー

学校完結型の学習環境だから、自ら考え学ぶ力をしっかりと積み重ねていける
校長：稲村隆雄先生

更新日：2025年4月

中高6年間、大学受験までの全ての学びが学校内で完結します

本校の創立者は、一代で安田財閥を築き上げ、金融・経済界の発展に多大な貢献を果たした安田善次郎翁です。創立以来の「実業界の有用な人物の育成は社会発展の基礎である」という信念を実践すべく、現在は大きく3つの柱を軸にしています。
まず1つ目は、自ら考え学ぶ自学力を身につけるための、「学校完結型の学習環境」です。高校2年2学期までに全カリキュラムを終え、以降は志望校対策に集中するため、中学入学の時点から授業は速いペースで進みます。そのため、わからないところが残らないように、年間5回の定期試験のほか、授業ごとのチェックテスト、学びの進行状況を確認する到達度テストなどで、一人ひとりの習熟度を細かく確認し、必要に応じてしっかりと放課後補習を行うといった「学び力伸長システム」を整えています。大学受験まで、塾や予備校などに行かずとも学校内ですべての学びが完結するサポート体制は、本校の一番の特徴でしょう。夏季/冬期講習などでも外部の講師ではなく、生徒を良く知る本校の教員が専任体制で行います。なおこのような補習や講習も、すべて授業料に含まれています。授業料以外に費用がかからないことも、簡明でご安心いただける点だと思っています。

5年かけて完成する「探究プログラム」と、ネイティブ教員による実践的な「グローバル教育」

2つ目の柱は、5年間の長期的なスパンで行う「探究プログラム」です。1年生から3年生まではそれぞれ探究の基礎である自然科学、社会科学、地域研究をテーマに扱います。4、5年生は個人で目標を立てた研究プロジェクトを進め、最終的には個人論文を書いて発表します。探究というと昨今は総合型選抜の受験対策のイメージもあるでしょうが、本校では、利用する生徒もいますが、むしろ社会に出たあとも活かせる論理的思考力を育むことを目標にしています。そのため全生徒が、自分の課題として熱心に取り組んでいます。また本校では以前より自然科学分野に力をいれていますが、生物クラブの活動が盛んです。養蜂研究を専門として、2019年・2020年には世界最大の科学コンテスト「国際学生科学技術フェア(ISEF)」の日本代表にも選出されました。安田祭で販売するハチミツも人気があるんですよ。

そして3つ目の柱は、「グローバル教育」です。本校では実用的な英語コミュニケーションを身につけるための取り組みとして、ネイティブ教員による授業時間を多く取り入れたカリキュラムを組んでいるほか、英語力の習熟度の目安として、学年ごとに英検取得級の目標を立てています。そのため中学3年生の時点で、約8割の生徒が英検準2級以上に合格しています。また、海外体験ですが、オーストラリアの修学旅行は全員が、中学3年生の7、8月に実施する約2週間のニュージーランド留学は今は選択制にしていますが、早い段階で海外体験をしてほしいと考えています。その他、中国語・韓国語・フランス語から選ぶ「第二外国語講座」は希望者のみの有料講座となりますが、異文化理解やグローバルコミュニケーション能力を磨いていきます。

恵まれた環境のなかで、自分の強みを見つけて人生の生きがいの基盤をつくってほしい

本校は、さまざまな経験を通じて、「仮説力」、「実行力」、「協創力」、「自己統制力」、「人間力」を身につけてほしいという願いから、クラブ活動を奨励しています。私は大学卒業と同時に本校の教員となり今年で36年目となりますが、以前より部活動の盛んな学校として地域の方から応援していただいてきました。2014年に共学となってからはさらに大学受験、進学を強く意識したカリキュラムに刷新し、現在は右肩上がりで進学実績も伸びています。以前から変わらない生徒の特徴としては、素直さが突出していると思います。だからこそ、新しい学びをスポンジのように吸収していけるのでしょう。今後は旧安田財閥など関連のある企業とのコラボレーションなどで、キャリアデザイン教育にもより力を入れてまいります。生徒たちには、日々の授業やクラブ活動、探究プログラム、そしてキャリアデザイン教育なども通じて、自分が本当に好きなことや得意なこと、人生の生きがいになるようなものを見つけてほしいですね。
旧安田庭園を目前に臨む本校で過ごす6年間が、充実した人生の基盤となるよう、これからも教員一同、一丸となってサポートしていきます。

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