人間としての魅力を最大限引き出してくれる：五ヶ瀬中等教育学校（宮崎県西臼杵郡五ヶ瀬町）の口コミ

卒業生 / 2014年入学

人間としての魅力を最大限引き出してくれる

2021年02月投稿

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• 5.0

[学習環境 5｜ 進学実績/学力レベル 4｜ 先生 -｜ 施設 4｜ 治安/アクセス 3｜ 部活 4｜ いじめの少なさ 5｜ 校則 5｜ 制服 4｜ 学費 -]

この口コミは投稿者が卒業して5年以上経過している情報のため、現在の学校の状況とは異なる可能性があります。

• 総合評価
  　総合評価として、五ケ瀬中等教育学校は現代の世界に求められる人材育成に特化したが学校であると言えます。この学校で6年間過ごしたからわかることではあるが、学校生活と寮生活の両方で大きく人間として成長できました。
  　学校生活では田植えやわらじ作りから、論文作成、イギリスへの語学研修など多くの体験を仲間共にしてきました。こんなにも貴重な体験ができる学校は日本にどれほどあるでしょうか。
  　寮生活については中学1年生から高校3年生までが同じ屋根の下で生活をしています。いやでも誰かと24時間一緒に生活しなければならず、入学したての頃は、何が何だかよく分からず生活していました。自然と生活に慣れて友達もでき、一緒に勉強して遊んで怒られて時々けんかしてすぐに仲直りしての繰り返しでした。寮生活が嫌になる日が何回もあり、早く卒業したいと思うときもありました。
  　いざ大学に進学して周りを見てみると、五ケ瀬中等のような人間的に魅力あふれる人物がそうそういないことに気づき、恵まれた環境で仲間と生活していたことを心の底から感じています。40人の子供が人間として大きく成長する姿を見れば、涙が出るほど幸せだと思います。
  
• 校則
  　校則についてはそこまで厳しいといったものではなく、気になることはありませんでした。しかし、寮則にはかなり苦しい思いをしていました。スマホやゲームなどの電子機器の持ち込み禁止や、入浴時間や就寝時間などが厳しく定められています。しかし、生徒を苦しめるためではなくしっかりとそれぞれ理由があって決められており、それによって論理的思考能力や忍耐力や様々な力が身についていました。その中でも一番といっていいものがコミュニケーション能力であり、これについてはかなりすごいことだと感じます。しかもここでいうコミュニケーション能力はウェイウェイとしたコミュ力とはわけが違い、立場や見解の相違を超えての意見交換で、成果や価値を共有ができる、いわば真のコミュニケーション能力です。24時間全生徒が同じ屋根の下で生活していますが、デジタルな娯楽用具が無いため、必然と会話が生まれます。それも同学年だけでなく、先輩後輩ともかなり会話します。そんな生活を6年間も過ごしていれば、いやでもコミュニケーション能力が身につきます。現在僕は東京で生活をしていますが、この力が身について世界の見方が変わり本当に良かったと感じています。
• いじめの少なさ
  　寮生活では当然友達ができますが、入学したての頃は価値観が合わず対立することもしばしばあり、少しの嫌がらせ程度のことはありました。しかし、これは当然の事であって、今まで小学生だった人達がいきなり見知らぬ人と生活ができるはずがありません。ただ、生活をしていれば絶対にその人と顔を合わせますし、話さないといけないし、離れたくても離れられないため、必ず仲直りできます。しかも、高校生になればそのようなことが笑い話になるくらいのものです。僕も数えてみれば6年間で同学年の7割ぐらいの人と言い合いになった気がしますが、どれもいい思い出です。
  　保護者からしてみれば、子供が寮生活をするなんて不安でたまらないかもしれませんが、先生や寮母さんもいますし何よりも一生の仲間との生活が待っています。本当に楽しい6年間で、今もこの評価を書いていて寮生活に戻りたい気持ちがいっぱい溢れています。
  
• 学習環境
  　学習のサポートはしっかりとしており、学校にはもちろんのこと寮にも先生がいるため、学習中にわからないことがあれば質問をすることができます。また、友達がすぐ近くにいるため聞きに行くことができます。どちらかといえば友達に教えてもらうことが多く、楽しく勉強に取り組むことができていました。
  　また、大学受験のサポートはかなり充実しているように感じました。学校が山奥にあるため、塾などは当然ありませんが、学校中の先生が臨機応変に対策してくださいました。
  
• 部活
  　運動系の部活動にはあまり力を入れていない学校であるため実績については、そこまでの成績を残してはいないような気がします。
  　ただ、研究や発表といった大会などでは好成績を残しており、最優秀賞を取ったり多くの表彰が行われていました。
• 進学実績/学力レベル
  　進学実績でいうとそこそこ良いといった感じです。優秀な先生方がしっかりと学習指導を行ってくれ、40人という少人数の中では毎年九州大学や医学部に行く生徒がちらほらいます。
  　また、ほとんどの学生が国公立を第一志望に合格を目指してレベルは違えど切磋琢磨しながら勉強をしています。
• 施設
  　学校の施設は築年数が浅く、かなりきれいで過ごしやすかったです。また、ほとんどに木材がつかわれており、自然を感じられます。図書館には2万冊以上の本があり、多種多様の本を読むことができます。体育は、学校のすぐそばにある陸上競技場で行うこともあったりします。このように山奥の施設ながら高品質な施設が使用でき、快適な生活を送ることができました。
• 治安/アクセス
  　周辺の治安に関しては、文句なしで良いです。山奥の町であるため、お年寄りの方が多く、危険があるとするならば虫が多いことぐらいです。
  　アクセスに関してはかなり悪く、休日に買い物をするにしても20分ほど歩かなくてはいけません。しかし、そもそもこの学校は便利なものから距離を置くために意図して山奥に作られたわけであり、そうでなければ意味がありません。
• 制服
  　学校の制服に関しては、そこまで良い悪いを意識したことがありませんが、僕的には落ち着いた印象を与えられるようなデザインであると思います。そもそも、他の学校の生徒と会うことがほとんどないため、そこまで気にする必要が無かったからかもしれません。
  　しかし、学校指定のジャージは笑えるほど特徴があります。黄緑色のジャージと帽子で通称カメジャー（カメムシジャージ）です。ただ、最初はみんなダサいと文句を言っていましたが、高校生になるともう慣れて何も感じなくなりました。今ではいい思い出となっています。

学校に関する情報

• 生徒はどのような人が多いか
  　生徒はほとんどの人が個性的です。1学年40人と少人数のクラスになっていますが、趣味も違い、別々の経験をしており、全く価値観も合わず、ほとんどの生徒がいい意味で変人ばかりです。ただ、全員に言えることが心がきれいです。やはり難易度がそこまで高くないとは言え、中学受験を突破してきた人達です。そのような生徒の家庭環境も良いものばかりで、しっかりと人間として道徳心を持っています。保護者にとっても、様々な人と交流できるためきっと良い刺激を受けることができます。

入試に関する情報

• 志望動機
  　親の仕事の都合で宮崎県に引っ越してきたが、将来的に大学進学を考えていたため、ある程度の学校には行こうと考えていました。また、兄が五ケ瀬中等教育学校に行っていたため、自然とそこを目指すようになった。

進路に関する情報

• 進学先
  東京の国立大学に進学しました。
• 進学先を選んだ理由
  　もともと理系であったため、学部は決めていたが、東京の大学を目指したのは高校2年生の頃である。理由として、学生のうちに日本一の都市で社会経験を積み新たな価値観を得たいと思ったからである。また、自分の夢は簡単に変わってしまうと感じたため、夢が変わったとしてもそれを目指せるように何でもできる環境に身を置きたかったからである。