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保育士のキャリアアップの方法は?仕事の現状と将来性を解説!

2022年03月01日

はじめに

本記事では、保育士のキャリアについてご紹介します。保育士を取り巻く現状、将来性、保育士へのなり方、キャリアアップなどについて詳しく説明しています。保育士として働くことに興味を持っていらっしゃる方はぜひご覧ください。

保育士の現状ってどんな感じ?

保育士として働くために知っておきたいことの1つに、保育士の置かれている現状があるかと思います。ここでは、保育士になるなら知っておくべき、保育士を取り巻く現状について解説します。

保育士は人手不足!

現在、保育士は人手不足の状況です。求職者と企業の求人数の比率を表す有効求人倍率では、全職種の数値が1.10に対し、保育士は2.18と2倍近い値になっています(令和2年5月時)。これは、保育士として働きたい人1人に対して2つ以上の求人があるということです。さらに、東京の保育士の有効求人倍率は3.05と、都心部に行くほど保育士は人手不足になっています。

保育士に入れない児童がたくさん!

保育士が人手不足になっている原因の1つに、待機児童問題があります。待機児童とは、保育園などに入所したいけど入所できていない児童のことを指し、働く女性の増加によって保育の需要が増えた結果、近年問題になっています。令和3年度は全国で5634人が待機児童となっています。待機児童の減少に加えて、女性の社会進出を支援するためにも、保育士の数を増やすことが重要になっています。

保育士の労働条件って悪い?

「保育士は低収入・重労働」というイメージを持っていらっしゃる方もいるかもしれません。ここでは、保育士の収入・労働時間を見てみます。全職種平均と比較すると、収入・労働時間(所定内実労働+超過実労働)ともに保育士の方が少なくなっています。平均年齢の違いが大きいため、単純に収入を比較することはできませんが、保育士がその他の仕事と比較して低収入であることは否めません。一方、労働時間は平均と比べて少なくなっており、一般的にはそこまで重労働ではないと言えそうです。

保育士の仕事ってきつい?

お金・労働時間だけでは、保育士の方が労働条件全体をどのように感じているのかはわかりません。そこで、ここでは現在東京都で保育士として働いている方のアンケート調査の結果から、保育士の仕事のキツさについて見てみます。
まず、勤務日数・勤務時間、通勤時間、仕事のやりがいなどの項目では多くの保育士の方が満足しています。一方、収入・その他の労働条件の面で不満を感じている割合が若干高くなっていました。その他の労働条件には、時間外労働や業務内容などへの思いが表れると考えられるため、一定数の保育士の方は、仕事にきつさを感じているといえそうです。ただ、やりがいへの満足度は非常に高くなっており、仕事が大変でも頑張れる魅力が保育士にはあるようです。

保育士の将来はどうなる?

ここまで、保育士を取り巻く現状について説明しました。しかし、現在の状況がわかっても、この記事を読んでくださっている方が働く少し先の保育士の状況については説明していません。そこで、ここからは保育士の将来はどうなるのか、について説明していきます。

保育業界の未来は明るい?

保育業界の問題点として、人手不足・待機児童問題、低収入・重労働問題に触れてきました。実は、この4つの問題点は徐々に改善されてきています。

・人手不足
保育士の人手不足は、政府の取り組みの影響などで徐々に改善しています。令和元年に2.29あった有効求人倍率は令和2年には2.18まで低下しています。また、全国で一番保育士の人手不足である東京都の有効求人倍率も、4.11から3.05まで減少しています。

・待機児童
待機児童の人数も徐々に減少しています。令和2年には12439人いた待機児童が、令和3年には5634人にまで減少しており、待機児童ゼロの目標にだんだんと近づいています。

・低収入
保育士の収入は、平成25年に310万円だった年収が、平成30年には358万円まで上昇しています。今後も、技能・経験に応じた新たな役職の設置による給与アップが見込まれています。詳しく、気になる方は当記事内の「施設内で昇進!」をご覧ください。

労働時間
以下の表のとおり、労働時間も減少傾向にあり、徐々に良くなってきています。

政府・地方自治体の対策

保育士に関連する様々な問題が改善してきているのは、政府・自治体が大きく関係しています。例えば、政府は「待機児童解消加速化プラン」や、「子育て安心プラン」といった計画の立案・実行をしており、待機児童ゼロという目標達成のため、保育士の給与アップの予算をねん出しています。また、東京都など待機児童の多い地方自治体では、待機児童解消のため、様々な取り組みが行われています。

これから保育業界はよくなるの?

ここまで、保育業界の現状・将来について説明してきました。保育業界全体としては、良い方向に進んでいるといえるでしょう。そのため、重要になってくるのは、どのような施設に勤めるのか、どのように働くのか、といった各自のキャリアプランになります。次章以降では保育士のキャリアについて詳しく説明していきます。

保育士のキャリア

保育士の現状・将来を理解したうえで、保育士として働こうと思った場合、どのような点に注意する必要があるのでしょうか。ここでは、保育士のキャリア、特にキャリアの始めについて詳しく解説します。

保育士として就職、どこで働く?

保育士資格を取得して働く場合、様々な働き先が考えられます。一般企業で働くことももちろん可能ですが、今回は保育士資格を活かして働ける施設についてご紹介いたします。

・保育園
保育士資格を持った働き先として、一般的なのが保育園になります。保育園と言っても様々な種類があり、公立・私立といった運営母体の違いや、都道府県知事からの認可があるかどうかを示す認可保育園・認可外保育園の違い、保育方針の違いなどで区別されます。このような違いによって、お金・労働時間・子どもとの接し方などが変わってきます。

・認定こども園
最近、施設数が増えている認定こども園で活躍する保育士の方も多いです。認定こども園は、未就学児への教育・保育を一体的に行う施設になっており、幼稚園と保育園両方の良さを兼ね備えています。ただ、認定こども園で働くためには、保育士資格に加えて、幼稚園教諭の免許も必要になります。保育士資格をとれる大学・短大・専門学校の保育士養成施設の一部では、幼稚園教諭の免許も同時に取得できる場所があります。認定こども園で働くことを考えている方は、ダブル取得できるかどうかも調べてみると良いでしょう。

・学童保育
学童保育とは、小学生以上の子どもたちの放課後保育をおこない、子育ての支援をすることです。主に、共働き・一人親の子ども向けに運営されています。学童保育には、放課後児童支援員という専門資格もありますが、保育士資格を活かせる職業の1つになっています。

・その他の児童福祉施設
児童福祉施設には、保育園(保育所)・認定こども以外にも乳児院や児童養護施設など合計10の施設が含まれます。保育園や認定こども園とは違う役割をもっており、例えば、乳児院は様々な事情により家庭で赤ちゃんのお世話ができないときに、代わりに赤ちゃんのお世話を24時間365日サポートする施設です。保育士として、特殊な事情を抱える子どもたちの保育に携わりたい方が向いている職場だと言えます。

働き先はどうやって決める?

保育士として働く上で、どのような種類の施設で働くかを決めるのと同様に、どのように就職先を決めるかも重要です。ここでは、保育士として就職した方へのアンケート調査から、就職先を決めるうえで考えるべき点を説明します。
働き先の選び方として、「園との相性」「働きやすさ」「園への親近感」などを参考にすると良いようです。つまり、自分の理想の保育園と近いかどうか、労働環境・条件がよいか、働き先が家から近い・もともと知っている保育園だったなどの親近感があるかどうか、などが参考になるということです。

困ったときはどうすればいい?

ここまで、保育士としてのキャリア選択について説明してきました。しかし、色々と考えて就職先を決めても、何か困ったことが起きることはあるかもしれません。そのような場合はどうすればいいのでしょうか。お金・労働条件での不満については、キャリアアップ、場合によっては転職を視野に入れると良いでしょう。キャリアアップについては次章で詳しく解説します。転職を考える場合も、保育士の需要は高く、新しい職場探しにそこまで苦労することはないでしょう。また、人間関係で困る場合もあるかもしれません。正解はありませんが、あまり気負いすぎずに、信頼のおける人に相談する、仕事を変えるなどの選択肢をとることで、不満を解消することが重要なのではないでしょうか。

保育士としてのキャリアアップ

保育士になった後は、どのような仕事人生を送るのでしょうか。保育士の仕事に慣れてくると、子どもの成長により貢献したい、もう少しお金が欲しい、といったことを考えるようになるかもしれません。このような考えを実現するためには、キャリアアップが必要です。そこで、ここからは保育士のキャリアアップについて説明していきます。

施設内で昇進!

キャリアアップとして、一番分かりやすいのが、施設内での昇進です。これまで保育園は、園長・主任保育士・保育士等の3階級のキャリアになっていました。この階級が上がるごとにお金を沢山もらえるようになります。しかし、以前までは園長・主任保育士は各施設に1人ずつが基本だったため、なかなかキャリアアップによる収入アップを見込めませんでした。しかし、保育士の処遇改善プランによって、以前よりもキャリアアップがしやすくなりました。つまり、以前よりも収入アップがしやすくなったと言うことです。
図1の通り、保育士と主任保育士の間に、職務分野別リーダーと副主任保育士・専門リーダーという役職が追加されています。この役職につくことで、職務分野別リーダーで月5000円、副主任保育士・専門リーダーで月4万円の収入アップが見込めます。この役職につくためには特定のキャリアアップ研修の修了、経験年数、その役職への任命が必要になります。研修内容は、専門研修・マネジメント研修・保育実践研修の3つに分かれており、役職に就けるだけではなく、保育士としての技能アップにもつながるでしょう。

資格取得でキャリアップ

保育士資格に加えて、様々な資格を獲得することによるキャリアアップも考えられます。この方法は、給料アップに繋がる場合と繋がらない場合どちらも考えられますが、新たな資格を獲得することで、より子どもたちの健やかな成長をサポートできるでしょう。例えば、運動保育士、リトミック指導者といった資格があります。運動保育士であれば、子どもに対する運動指導の専門性を獲得できますし、リトミック指導者であれば、子どもに対する音楽教育に関する専門性を獲得できます。保育士として、より良い保育を目指したい方は、興味のある資格取得を目指すとよいでしょう。

保育士として新しい挑戦!?

保育士のキャリアアップとしては異色ですが、新しい挑戦をするというのも一つの選択肢です。例えば、英語を生かして働いてみたいという方ならインターナショナルプリスクールで働くといったことが考えられます。多様性あふれる子どもたちに囲まれながら働くのは、語学力に自信のある方には非常に魅力的なのではないでしょうか。また、保育園を作るという選択肢もあるかもしれません。自分の理想とする保育園をつくることは、大変ではあるものの、とてもやりがいのある挑戦ではないでしょうか。

まとめ

当記事では、保育士のキャリアについて紹介してきました。保育士のおかれている現状・将来を知った上で、保育士として働くことに興味を持っていただけたら幸いです。また、当サイトでは保育士のキャリア以外についても紹介している記事がありますので、興味のある方はぜひその他の記事もご覧になってください。

当記事に記載の数値や事実等に関しては、下記サイトの情報を基に作成しております

厚生労働省一般職業紹介状況(職業安定業務統計)
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00450222&tstat=000001020327
厚生労働省「保育所等関連状況とりまとめ(令和3年4月1日)」P3
https://www.mhlw.go.jp/content/11922000/000821949.pdf
令和2年賃金構造基本統計調査
https://www.e-stat.go.jp
厚生労働省賃金構造基本統計調査2019年
https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0003084962
東京都福祉保健局東京都保育士実態調査報告書平成26年3月P50
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/kodomo/shikaku/25chousa.files/zenbun.pdf
厚生労働省「保育士の現状と主な取り組み」P36-38
https://www.mhlw.go.jp/content/11907000/000661531.pdf
東京都福祉保健局待機児童解消に向けた取組
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/kodomo/tokyo_hoiku/taiki_jidou_torikumi.html
内閣府子ども・子育て本部認定こども園
https://www8.cao.go.jp/shoushi/kodomoen/index.html
児童福祉法第2節第7条より
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=322AC0000000164
厚生労働省「保育士のキャリアアップの仕組みの構築と処遇改善について」P10
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/0000155996.pdf

実際に働いている人の口コミをチェックしよう!

保育士として実際に働く方にアンケートをとり、 「キャリア・将来性」に対する満足度を5段階で評価してもらいました。
実際に働いている人の口コミを参考に、どんな仕事なのかイメージをつけましょう!
実際に働いている人の
保育士の「キャリア・将来性」の満足度
★★★☆☆ 3.3 (195件)

保育士の 「キャリア・将来性」の 口コミ一覧

全195件

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鳥取県の30代前半女性

正社員 / 100万円未満 / 専門学校卒

就職先:保育園

キャリア・将来性の満足度 ★★★★☆ 4.0
  • 仕事の将来性

    私的には、将来については、今のところあまり思い浮かばないのでわかりません。考えることができない

  • 女性の働きやすさ

    女性関係の休暇があるのはとてもありがたいし、女性が多い職場なので助かると思います

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静岡県の30代前半女性

正社員 / 250万円以上~300万円未満 / 短期大学卒

就職先:保育園

キャリア・将来性の満足度 ★★★☆☆ 3.0
  • 仕事の将来性

    子どもの人数が減ってきているので、このまま園が、継続出来るのかも不安である。待遇の悪さ

  • 女性の働きやすさ

    妊娠していても子どもを抱っこしなければいけないのが現実。お腹が張っていても休むことが出来ないから

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千葉県の40代女性

契約社員 / 200万円以上~250万円未満 / 短期大学卒

就職先:保育園

キャリア・将来性の満足度 ★★★★☆ 4.0
  • 仕事の将来性

    仕事としてはいつまでもあるので、働き口としては困らない。 条件さえ合えば、全国どこでも働ける

  • 女性の働きやすさ

    気兼ねなく働ける。 反面、嫌な面も見えやすく、陰口など陰湿な面があることが悲しい

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東京都の30代後半女性

正社員 / 550万円以上~600万円未満 / 専門学校卒

就職先:保育園

キャリア・将来性の満足度 ★★★☆☆ 3.0
  • 仕事の将来性

    この世に子どもという存在がいて、保護者が働く実態がある限り、仕事として成り立つ職業ではる。

  • 女性の働きやすさ

    女性の割合が多い職業なので、女性特有の休みに対しては、理解が得やすいと思われる。しかし、業務内容的には、有給は取りにくい。

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北海道の30代前半女性

正社員 / 250万円以上~300万円未満 / 短期大学卒

就職先:保育園

キャリア・将来性の満足度 ★☆☆☆☆ 1.0
  • 仕事の将来性

    将来性は全く見出せない。 病院が私達現場の声を聞いてくれない。 病院がやりたい事があれば口を出してくる。

  • 女性の働きやすさ

    女性は働きやすいと思う。女性しかいないから。 人間関係も良好だ。 それ以外の事は特に無い。

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