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芝浦工業大学附属高等学校
出典:Tanachuu
芝浦工業大学附属高等学校
(しばうらこうぎょうだいがくふぞくこうとうがっこう)

東京都 江東区 / 豊洲駅 /私立 / 共学

偏差値:64

口コミ: ★★★★☆

3.67

(32)

芝浦工業大学附属高等学校 インタビュー

芝浦工業大学附属高等学校インタビュー 「理工系教育の最高峰」の基盤となるSTEAM型カリキュラム
美術科教諭 山岡 佳代先生/内田 侑志さん/園原 史紘さん/白井 鈴乃さん/村田 実南さん
※2023年5月インタビュー時のものです。
高大連携で行われる高校入学生のための特別授業「Arts and Tech」が大人気
写真1
Arts and Techでのスターリングエンジンの組み立て
――「Arts and Tech(アーツ アンド テック」という授業が高入生に人気だと聞いたのですが、どのようなものでしょうか?
【山岡先生】 ひと言でいうと芝浦工業大学の教授による高校生のための特別授業です。もともと本校は「理工系人材の育成」が教育の根幹にあり、STEAM教育を実践しているのですが、その代表的なものが「Arts and Tech」で、高大連携の強みを存分に生かしています。
高1から高3まで週に2時間、エンジン、ロボット、生命工学、ユニバーサルデザイン等々、工学系の様々なジャンルの授業が展開され、大学の授業そのもののような専門的な内容に踏み込むこともありますが、ものづくりを実際に行うリアルな体験ができ、生徒達は工学の楽しさを実感するようで、この授業を楽しみに入学してくる生徒も多いですね。
【内田さん】 僕はまさにそうです。小学生の頃からパソコンクラブに入り、動画の編集などもしていて、そのうちに動画編集ソフトがどうやって作られているんだろうと、プログラミングなどにも興味が出てきたんです。高校入試の時に理系の学校を探す中で「Arts and Tech」のことを知り、この学校にしかない魅力だなと思いました。
【園原さん】 僕もそうですね。ただ僕は中学生の時はまだパソコンのことも何も知らず、漠然とエンジニアの仕事がカッコイイなと思っていた程度だったのですが。でもエンジニアにもプラントエンジニアとかロボットエンジニアなどたくさんの種類があるので、何か自分に合うものがあるのではと思い、「Arts and Tech」で質の高い授業を幅広く体験できることを楽しみにしていました。
【山岡先生】 「Arts and Tech」は生徒が将来の進路を決めるのにも役立っています。工学系の各分野の教授達から直接話が聞けるので、学部学科選択の大きな助けになります。実際、高校3年生くらいになると、「将来はあの先生の研究室でこんな研究がしたい」という明確なイメージを持てるようになり、大学に進んだ後に「自分には向いていなかった」というようなミスマッチが起こりにくくなっていますね。
「Arts and Tech」で印象深かった授業①――興味を刺激する様々なプログラム
写真2
マシュマロチャレンジでは工夫を凝らしながらチームワークを学ぶ
――「Arts and Tech」では、どんな授業が印象深かったですか?
【白井さん】 私は「マシュマロチャレンジ」です。デザイン工学部の加藤先生の授業で、パスタとテープとひもを使ってできるだけ高い自立するタワーを作り、その頂上にマシュマロを掲げるというもの。グループで競うのですが、私のグループは1回目の記録がゼロ㎝!マシュマロが落ちちゃったんです。でも次の週も同じメンバーで改善したところ、優勝はできなかったけれど、高さの“伸び率”が1位でした(笑)。最初、マシュマロの重さを全然考えておらず、じゃあどうすればいいかなとみんなで話し合うのが楽しかったです。
【園原さん】 結局、土台をちゃんと作ったグループが強かった。
【白井さん】 意外と幼稚園児の方が高くできるという先生のお話も面白かったです。頭で考えるより、失敗を恐れずにやることが大事な場合もあるという。
【山岡先生】 いろいろな気づきのあった授業ですよね。この課題はもともと、チームワークを高めるために企業などでもよく行われるもの。工学の理論的なことに加えて、役割分担や時間配分なども学びました。課題解決のためのチームワークは理工系でも将来にわたって大事なことなんです。
【村田さん】 私は1年生の時に受けた「ライントレースロボット」の授業が、プログラミングが楽しいと思うきっかけになりました。線の上を車が走るようにプログラミングするのですが、私はまだパソコンを触ったこともない状態でした。それでも自分が思った通りに車を動かせたことで楽しくなり、その後の情報の授業なども楽しめています。
【園原さん】 僕もその授業は印象に残っています。その後、2年生で受けたロボット工学の佐々木先生の授業では、大学での最新の研究について聞くことができ、まさに自分の興味に突き刺さる内容でした。
【内田さん】 SDGsについて大学生とディスカッションをする授業もありました。大学生の実際の声を聞けるのも貴重ですし、テーマに対して自分の考えを述べるというのはとても難しいのですが、「Arts and Tech」の授業を通して自分の意見を発表する力も身についてきたように感じます。
本文2の下の追加写真
左から、村田さん、白井さん、園原さん、内田さん
「Arts and Tech」で印象深かった授業②――ユニバーサルデザインの創出
写真3
高齢者体験では自身とは異なった感覚を体験してアイデアに活かす
【村田さん】 デザイン工学部の吉武先生の授業でやった高齢者体験も印象深かったです。まず私達自信が手足に重りをつけ、視力を遮るグラスをつけ、さらに腰を曲げた状態で校内を歩いてみるという高齢者体験をし、それを元に高齢者のためのデザインを考えるという内容です。私は高齢者でも使いやすい自動販売機を提案しました。重い飲み物をどうすれば楽に取り出せるか、目が悪くても商品名がパッとわかるようにするには、扱いにくい小銭を使わずに済む方法は、と考えることがたくさんありました。
【山岡先生】 ペルソナ設定もしましたね。
【村田さん】 はい、具体的にどんな人に向けたデザインかという人物像を設定しました。87歳、田中やすこさん、足腰は悪いけど外には出たい……というように細かく設定して、イラスト化もしました。
【白井さん】 同じ授業で、私は眼鏡を作りました。足元に何か落ちていても見えにくいとういときに、眼鏡がそれを教えてくれて、つまずくことを回避できるように。
【園原さん】 僕は一瞬ではける靴。ペルソナ設定は、僕の場合は架空の人ではなく、実際の祖父母を思い描きました。おばあちゃんは腰が曲がっていて靴を履くのに時間がかかる。そのせいでちょっと新聞を取りに行くだけでも大変なので、そういう時にパッとはける靴があればと。長く歩ける丈夫さなどはいらないので、はきやすさに特化させました。
【内田さん】 僕も靴を提案したんですよね。高齢になるとどうしても歩くスピードが遅くなり、駅などで若い人に追い抜かれたり、邪魔になって冷たい視線を浴びたりする。そうならないように、30代のバリバリのサラリーマンと同じスピードで歩ける靴。これはちょっとネタ的な感じだったな(笑)
【山岡先生】 全員、一つずつデザインを考えて、パワーポイントでまとめて発表したんですよね。お互い評価し合い、吉武先生の講評も伺って。発表はとても面白かったです。みんな本当に上手でした。
ビジコンや部活で活躍しながら、さらに学びが深まっていく
写真4
英語ができるエンジニア輩出のため成績優秀者に短期留学の機会が
【山岡先生】 「Arts and Tech」が人気なのは勉強の面白さを実感できるからでしょう。大学の先生方は「学問の本質」を伝えてくれます。生徒達はそれを受けて自分の興味を深め、友達とも共有して盛り上がる。それも本校の魅力です。部活や学外のコンペで活躍する生徒も多いんですよ。
【白井さん】 私と村田さんは、高1の時に芝浦工業大学主催の「芝浦ビジネスモデルコンペティション」で入賞しました。先生にビジコンの情報をいただいて「行ってみようか、お金もかからないし」と気軽に始めたら、とても楽しかった。身近な困りごとを解決して人の役に立つという主旨にも共感しました。
 内容は、旅行先でスーツケースを駅のロッカーに入れられずに困ったという経験から、ロッカーに入れた荷物をホテルまで配送してくれるサービスがあれば、身軽になれるしロッカーも混まなくていいなと。そういう配送サービスを考えました。
【山岡先生】 コンペの後も開発を続けているんですよね。
【村田さん】 ビジコン出場時にも指導してくださった大学の先生が、開発を続ける道もあると、実証実験などに連れて行ってくださるんです。
【白井さん】 今年中に起業できたら……
【山岡先生】 園原くんは部活で活躍していますよね。
【園原さん】 僕は電子技術研究部に入っています。ロボット、ドローン、3Dプリンター、音楽・ゲーム・動画制作、VR/ARなど、デジタルツールを使って活動する部活で、部員も多く中高合わせて140人くらい。僕はロボット系が好きで、「ロボカップジュニア」の大会の、災害現場での救援活動を行う「レスキュー」部門で、去年関東7位になりました。もう少しで全国大会というところだったので、今年もまた出場します。
【山岡先生】 内田くんは早期推薦制度で進学先が決まりました。芝浦工業大学への推薦で、高3の春に決まる制度です。勉強も志望書作成も早くから頑張っていました。
【内田さん】 情報工学科のソフトウエア研究室に入りたいんです。今、少子高齢化による人手不足が深刻ですが、例えば介護施設で、一部の業務をAIに任せることで職員が高齢者に寄り添う時間も増やせるんじゃないか、そんな気持ちで志望を固めました。
【山岡先生】 早期推薦が決まると、3か月、アメリカやカナダなどの高校に留学できる制度があるので、よい経験をたくさん積んできてくださいね。
受験を考えている中学生の皆さんへ
写真5
校内には3Dプリンターをはじめ様々なツールが揃っている
――それぞれ充実した高校生活を送っている皆さんから、高校受験を控えた中学生の皆さんに向けて、学校の魅力や勉強のモチベーションの保ち方など、自由にメッセ―ジをお願いします。
【内田さん】 勉強のモチベーションに関しては、僕はブログラミングに興味を持ったのが中2くらいで、そこから学校の勉強全般にもスイッチが入りました。将来こういうことをやりたい、それに必要なことだから頑張ろうという感じです。
【園原さん】 やっぱり「みんなやってるから」とか「やらなきゃ」より、「好きだから」と思えると強い。僕は理工系への憧れでこの学校に入りましたが、本当に好きになれました。他の高校にいたら、大学受験をきっかけにやりたいことを考えるのかもしれないのですが、芝浦では早くから志望を決めるきっかけがたくさんあり、やりたいことが決まればどんどん先に進める環境が整っているので、とてもいいと思います。
【白井さん】 私はもともと技術やモノづくりに興味があって入学したのですが、「Arts and Tech」を中心に、ものづくりの楽しさや、将来それを何にいかしていけるかを考えることができました。大学との連携が強いのでいろいろなコンペにも出やすい環境ですし、何かをやりたい気持ちがあったら、きっと高校生活を楽しめると思います。
【村田さん】 私はこの学校には数学が好きで入りましたが、工学系に興味が広がりました。だから数学でも化学でも物理でも、少しでも理系が好きだなと思ったら、ぜひ入学してほしいと思います。理系というと、クソ真面目とか内向的というイメージもあるかもしれませんが、明るくて面白い人がたくさんいます。楽しく過ごす中で、きっと自分の好きなことが見つかると思います。
【内田さん】 つまり、将来の夢が決まっていても決まっていなくても、理系が好きかな?と思う人におすすめの学校ということですね。夢の決まっていない人は、大学との連携授業を通して様々な分野を先取りして知ることができ、自分の興味の発見につながる。夢がはっきり決まっている人には、大学の教授ともコンタクトが取れるし、設備も充実しているので、夢に向かった活動ができます。

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